研究課題
基盤研究(C)
気候変動による樹木種の分布変化を予測するアプローチを検討した結果、種の出現記録に対して、生理・繁殖のデータが乏しいため、地理分布データを用いてこれらのパラメータを推定するインバース・モデルが有効であると考えられた。また、樹木種毎の動態パラメータを得るために、沖縄島北部の森林モニタリングデータから、種レベルの成長率、枯死率、新規加入率、萌芽更新率を明らかにした。さらに、マクロスケールの分布データと種子の機能特性を分析し、気候フィルターの影響を解明した。
保全生態学
気候変動に対する生物多様性の変化を予測することは、将来的な保全・再生のプランニングにおいて重要である。また、多種系を扱う上で、予測手法の主流となっている相関ベースのアプローチと、生理・生態メカニズムを組み込んだ機構論的アプローチの併用は、観測データの充実化とモデルの改良の両方の側面で重要である。