セルロース系コレステリック液晶におけるラセン周期(ピッチ)と旋回方向(センス)に及ぼす分子構造・環境因子の解明、ならびに高性能・高機能な液晶光学材料の創製を目指した研究を遂行した。位置選択置換エチルセルロースECの調製とその液晶形成挙動の解析評価から、置換基の導入位置に応じて溶剤溶解性やコレステリック液晶構造の濃度・温度応答性が変化することが明らかとなった。また、HPC水系液晶への嵩高いアダマントイル基の導入により、コレステリック液晶構造は大きく変化した。さらに、β-シクロデキストリンとの包接によって水に難溶な高DS体も高濃度で水に溶解し、コレステリック液晶性を示すことが分かった。
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