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2021 年度 実施状況報告書

ゲノムハイブリダイゼーションによるミドリイシ属イシサンゴの簡便な種判別法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K05734
研究機関高知学園大学

研究代表者

田口 尚弘  高知学園大学, 健康科学部, 教授 (80127943)

研究分担者 久保田 賢  高知大学, 教育研究部総合科学系黒潮圏科学部門, 教授 (00314980)
目崎 拓真  公益財団法人黒潮生物研究所, 研究部局, 研究所長 (20840482)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード蛍光ハイブリダイゼーション / 造礁性サンゴ / 比較ゲノムハイブリダイゼーション
研究実績の概要

本研究では,これまでに得られた染色体分析手法(「染色体標本」とそれぞれの種から調製した「DNAプローブ」を組み合わせた蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)法)の改良や観察結果の蓄積に基づき,造礁性サンゴの簡便な種判別法を確立することを目的としている。研究対象には,熱帯・亜熱帯の海中で最も頻繁に観察されるとともに著しく多様な種分化を遂げていることなどから,造礁性サンゴ研究のスタンダードとされているミドリイシ属サンゴを選び,サンゴ礁の進化メカニズムや生態系の解明および保全に寄与する基礎技術の開発を試みた。
2021年度は,2021年6月~2021年9月にかけ,高知県大月町西泊において,スギノキミドリイシ,クシハダミドリイシ,ミドリイシやヤスリミドリイシ等の産卵個体(バンドル)の採集,受精,胚発生を行ない,染色体観察用の試料固定を行なった。胚発生の進み具合や細胞分裂の進行を分裂中期で停止させるコルヒチン濃度の違いにより,標本としての質が異なるため,様々な条件で胚試料を調整し,研究に適した胚を選抜した(現時点ではクシハダミドリイシのものが最良)。
予備的な比較ゲノムハイブリダイゼーション法については,クシハダミドリイシおよび数種のミドリイシのゲノムDNAをプローブとして用いて行なった。その結果,クシハダミドリイシとミドリイシを用いた場合に,他の組み合わせとは異なる位置に特異的なシグナルが観察された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定してた,1.種の選抜のための卵試料採取,群体試料採取およびFISH観察に加え,2.標本作製法の標準化のための標本作製や冷凍保存について開始している。また,3.光学顕微鏡観察のための卵試料採取,標本作製についても実施し,G-band, C-bandやDIGプローブによる観察についても,目途が立っており,2ヶ年度目以降の研究の進展につながる成果といえる。

今後の研究の推進方策

2022年度以降も,引き続き様々なミドリイシの胚試料を採取し,染色体観察用の試料固定を行ない,より質の高い(適切な染色体長や観察に適した細胞の高い割合など)胚試料の調製を試みる。
また,比較ゲノムハイブリダイゼーション法についても引き続き,様々な種の組み合わせで実施し,同種のミドリイシサンゴから胚試料とプローブの両者を調製して得られた基準となるFISH像と比較することにより,種の判別が可能かどうかを検証する。

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公開日: 2022-12-28  

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