• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

西日本における有害プランクトン赤潮発生海域の時空間変動とその要因の究明

研究課題

研究課題/領域番号 21K05763
研究機関国立研究開発法人水産研究・教育機構

研究代表者

三宅 陽一  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(廿日市), 主任研究員 (30624902)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード赤潮長期変化
研究実績の概要

国内養殖業に甚大な被害をもたらしている代表的有害プランクトン(シャットネラ属及びカレニア・ミキモトイ)は、赤潮の発生海域をダイナミックに変化させている。本研究では、代表的有害プランクトンとそれらの赤潮被害が集中する西日本に焦点を当て、過去約50年間に及ぶ赤潮・環境データの解析から赤潮発生海域の時空間変動の実態を把握するとともに、統計モデルによりその変動要因を特定することを目的とする。水産庁が毎年刊行している「瀬戸内海の赤潮」及び「九州海域の赤潮」から、シャットネラ属及びカレニア・ミキモトイの赤潮に関するデータを抽出・整理し、30年間(1991-2020年)に及ぶ長期データセットを作成した。報告機関(府県)による赤潮の基準の相違によるデータへの影響に対応するため、新たなデータフィルター手法を開発して用いると同時に、3つの異なる空間スケール(西日本全域、瀬戸内海・九州海域、湾灘)で解析を実施した。最終年度である本年度は、両有害藻類のフェノロジーの変化(シャットネラ属赤潮の最終発生日の遅延化、カレニア・ミキモトイの赤潮発生時期の早期化)をはじめ、国内における赤潮発生動態の変化を、統計的手法を用いて複数の空間スケールで見出すことができた。また、各データ項目に関してレジームシフトの存在を明らかにすることにより、地球規模の気候の変化との関係性が疑われるまでに至った。両有害藻類の赤潮は時空間変動の特徴が異なるものの、有害赤潮の傾向について科学的に解明した点は、広域から湾灘スケールの赤潮による漁業被害への対策を検討する上で重要性が高いと考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Multi-decadal trends in Karenia mikimotoi blooms in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Miyake Y, Onitsuka G
    • 学会等名
      The 20th International Conference on Harmful Algae
    • 国際学会
  • [学会発表] Toward field installation of a low-cost plankton imaging system for continuous monitoring and data acquisition of harmful algal blooms2023

    • 著者名/発表者名
      Miyake Y, Tezuka N, Nishimura T, Sakamoto S, Tomaru Y
    • 学会等名
      The 20th International Conference on Harmful Algae
    • 国際学会
  • [学会発表] カレニア・ミキモトイ赤潮を対象とした長期・広域トレンド分析2023

    • 著者名/発表者名
      三宅陽一,鬼塚剛
    • 学会等名
      令和5年度漁場環境保全関係研究開発推進会議 赤潮・貝毒部会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi