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2023 年度 実績報告書

仔稚魚期の免疫・脂質代謝を利用した抗病性種苗生産システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K05784
研究機関長崎大学

研究代表者

菅 向志郎  長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (60569185)

研究分担者 平坂 勝也  長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 准教授 (70432747)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード魚病細菌
研究実績の概要

細菌やウイルスを原因とする疾病に対して抗病性を高めるには、魚類を含めた脊椎動物において免疫細胞の活性化や増加が効果的である。
低糖質高脂質を摂餌させるケトジェニックダイエットで脂質代謝を増大させ、免疫細胞ガンマ・デルタ型T細胞の増加を促すこと、短鎖脂肪酸の給餌により腸管免疫を強化すること等により魚類において免疫が強化されるか検証してきた。同時にこれらの実験回数を増やすことを目的としてモデル生物としてマングローブキリフィッシュを用いた実験をおこなった。昨年度までの実験では、近年シマアジにおいて疾病被害が拡大している連鎖球菌に対してマングローブキリフィッシュは、病原性を示さなかった。この連鎖球菌とは異なるブリ類に疾病被害を与えている菌株を用いて、病原性の検証を行った。その結果、10^4オーダーでの攻撃試験で生残率が低下したことから、このブリ類に疾病被害を及ぼしている連鎖球菌は、マングローブキリフィッシュは病原性を有していることが分かった。また、ヒラメ養殖において、甚大な被害を及ぼしているEdwardsiella tardaに対して、同様に病原性の有無を調べた。その結果、マングローブキリフィッシュは、E. tardaで細菌性疾病を発症し、ヒラメと類似の病症を呈していたことから、本細菌株に対しても病原性を示すことを明らかにした。また、多くの養殖魚に感染発症させるVibrio anguillarumに対して同様の攻撃試験を行った。その結果、10^4オーダーでの攻撃試験でも斃死は見られなかったことから、V. anguillarumに病原性を示さないことが分かった。マングローブキリフィッシュは、全ての魚病細菌に対して病原性を示さなかったが、養殖魚において最大の疾病被害を発生させる連鎖球菌に病原性を有していたことから、本細菌性疾病に対して有効な感染モデル魚となり得ることを明らかした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 魚病細菌感染モデル魚としての海産メダカの検証2023

    • 著者名/発表者名
      安里 海優香・三浦 健太郎・菅 向志郎
    • 学会等名
      令和5 年度日本水産学会九州支部大会

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公開日: 2024-12-25  

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