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2023 年度 実施状況報告書

魚類脾臓の免疫微小環境を探る

研究課題

研究課題/領域番号 21K05788
研究機関日本獣医生命科学大学

研究代表者

倉田 修  日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (90277666)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードリンパ組織 / 脾臓 / 抗原提示細胞 / T細胞 / 魚類 / ヒラメ / ワクチン / 誘導性リンパ組織
研究実績の概要

尾部血管より異物(カーボン粒子およびホルマリン不活化Streptococcus iniae)を注入された試験魚の脾臓における抗原提示細胞およびT細胞の動態を解析し、魚類脾臓の免疫微小環境を明らかにする。これまで、異物注入により、リンパ球を主体とする細胞集族(Lym A)および単核細胞を主体とする細胞集族(Mono A)が脾臓内に出現し、特にLym Aでは抗原提示細胞(MHCクラスⅡ陽性細胞)とT細胞(ZAP-70陽性細胞)の接触が確認されたことから、Lym Aが抗原提示を担う免疫微小環境であることが示唆された。
2023年度は、Lym Aが出現する時期の脾臓におけるmRNAを網羅的に解析し、T細胞の活性化状態について検討した。T細胞関連遺伝子としてCD28の細胞表面分子、T-betやGATA-3の転写因子、サイトカインシグナル阻害分子(SOCS1, 2, 3)の発現上昇が確認できたが、T細胞受容体遺伝子の発現上昇は顕著ではなかった。一方、抗原提示細胞関連遺伝子は、CD80およびCD209(DC-SIGN)の発現上昇が認められた。上記の結果から、今回解析した時期は、T細胞の活性化初期である可能性があり、今後、より後期の解析を行い、誘導されるT細胞のサブポピュレーションについて検討する必要がある。本試験では、B細胞関連遺伝子として、IL-13RやCD22の細胞表面分子、IL-11サイトカインの発現上昇が観察され、B細胞の活性化も示唆した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

所属機関の業務が増え、研究エフォートが減少し、予定していた試験を十分に実施できなかった。

今後の研究の推進方策

研究期間を延長し(1年間)、異物注入後の異なる時期における遺伝子発現プロフィールを調べ、誘導されるT細胞のサブセットについて考察する。

次年度使用額が生じた理由

所属機関の業務が過多であり、予定していた研究および研究成果をまとめた論文の投稿が行えなかったため。1年間の研究延長を行い、残りの試験および論文の作成を進める。

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公開日: 2024-12-25  

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