研究課題/領域番号 |
21K05866
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研究機関 | 静岡県工業技術研究所 |
研究代表者 |
井出 達樹 静岡県工業技術研究所, 富士工業技術支援センター機械電子科, 主任研究員 (70788801)
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研究分担者 |
閏間 英之 静岡県畜産技術研究所, 酪農科, 上席研究員 (00812025)
荒川 俊也 日本工業大学, 先進工学部, 教授 (50631248)
小熊 亜津子 静岡県畜産技術研究所, 酪農科, 上席研究員 (00897465) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 深層学習 / 機械学習 / 疾病検知 / 個体識別 / 乳牛 / 画像解析 |
研究実績の概要 |
本研究について、1. 子牛の疾病検知方法の検討は井出、2. 牛の個体識別方法の検討は荒川が担当した。検討に必要なデータの収集及びラベリングについては小熊、閏間が担当した。 1. 映像解析による子牛単体の疾病検知手法の検討(R3~R5) ・消化器疾患の子牛は行動量が低下する傾向がある。これを監視カメラの映像から捉えるため、動画内の物体の動きを検知する手法であるOptical Flowを使用して、子牛個体ごとの行動量の把握が可能になった。これを踏まえて、隠れマルコフモデルを用いた疾病検知モデルを作成した。行動量の時系列データを使用して、子牛の3種類の健康状態(健康、軟便、下痢)の検知を行い、その精度を検証した。獣医師の診察に基づく牛の健康状態のラベリングデータとモデルによる予測結果を比較した結果、牛の健康状態を良い精度で検知することができた。より詳細なラベリングデータの入手や、モデルの学習用データを増やすことで消化器疾患の検知精度の改善が見込める。 ・呼吸器疾患ついては、動物の骨格推定用モデルDeepLabCut(DLC)により抽出した牛の骨格情報を特徴量とした疾病検知を行う予定であったが、DLCの骨格抽出精度が低く、検知に利用できなかった。 2. 映像解析による牛群中での牛の個体識別方法の検討(R3~R5) ・牛の個体識別について、物体検知用の深層学習モデルSSD(Single Shot MultiBox Detector)を使用した個体識別プログラムを作成した。牛の個体ごとに前面、側面(右向き、左向き)、背面でクラス分類し、撮影した写真を学習させることで高精度で個体識別が可能になったが、モデルの学習に使用していない画角で撮影したデータで個体識別すると精度が低下する。画角による精度の低下に対応するためモデルの改善が必要である。
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