本研究ではSdr6bの責任遺伝子を解明するために、コシヒカリ(Ksh)突然変異集団から候補遺伝子であるGeneAの突然変異体を単離し逆遺伝学的な証明を試みた。独立した4つの変異系統では、野生型と比べて変異型のGIが有意に低かった。外因性グルコースによる発芽試験の結果、2%グルコース処理ではNILのGI%はKshと比べて有意に低かった。グルコース処理3時間後の胚では、NILにおけるABA8ox1の発現量はKshと比べて有意に減少した。以上の結果より、Sdr6bの責任遺伝子のGeneAであり、GeneAはABA8ox1の発現量を低下させABA含量を高めることにより穂発芽耐性を誘導すると考えられた。
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