ニワトリの骨格筋および脂肪組織におけるインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBPs)の役割を明らかにする目的で、生体および培養細胞におけるIGFBPsの発現変動機構並びに関与する因子について調べた。その結果、脂肪組織においてはIGFBPsは重要な役割を果たさない一方で、骨格筋においては全てのIGFBPsが生理的役割を有する可能性が示された。また、IGFBP-1はIGF-1の働きに影響する可能性、IGFBP-2~5の遺伝子発現調節にはある種の脂肪酸やグルココルチコイドが関与すること、これらの遺伝子発現調節機構における応答性の違いが、肉用鶏における骨格筋の発達に関与している可能性が示された。
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