研究課題/領域番号 |
21K05907
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
岩崎 智仁 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (30305908)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ニワトリ / 異常硬化胸肉 / 酸化ストレス / 栄養 |
研究実績の概要 |
肉養鶏の胸肉異常,特に異常硬化胸肉の発現については,全世界中で発現率の低下に向けた取り組みが進められている.酸化ストレスが異常硬化胸肉発現の1つの要因とされていることから,飼料への種々の抗酸化剤の添加が調査され一定の改善結果が報告されている.しかしながら肉養鶏の飼育は最も工業化が進んでおり,飼料の価格を無視した飼料設計については現場レベルにおいてあまり参考にならない.我々は,飼料価格を適正に保ちつつ,異常硬化胸肉の発現を低減できる飼料として,飼料の栄養レベルに注目した.飼料の栄養レベルを公開されている飼育マニュアルに近い内容で補正された飼料にて飼育し,異常硬化胸肉の発現レベルについて詳細に調査を行い,飼料栄養の充足により異常硬化胸肉の発現が一定程度抑制されることを見出した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
飼料中の粗タンパク質量等を充足させ栄養レベルを改善することで,翼の挙上試験,リポフスチンの胸筋内での蓄積,筋組織の画像解析(真円度)等の酸化ストレスの指標,ならびに胸肉の外観観察により,異常硬化胸肉の発現割合が低下することが示唆された.なお,栄養レベル充足飼料の給餌を孵化後の1週間程度の限定とすることで飼料コストの増加も比較的低いと試算された.
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今後の研究の推進方策 |
飼料の栄養レベルを充足させることで異常硬化胸肉の発現を低減化させることが可能あることが示唆された.したがって,今後はこれまでに飼育してきた肉養鶏ならびに当該年度に飼育した肉養鶏の胸肉サンプルを用いて,栄養成分の代謝に関わると推測しているユビキチン特異的タンパク質等の発現解析ならびに筋損傷や肥大に関係する遺伝子群を解析を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
既存の整備品の使用できな時期があり,一部の試験が未実施であるために次年度使用が生じた.事由が解消されたために最終年度において,すべての試験を終了できる予定である.
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