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2021 年度 実施状況報告書

RNase耐性microRNAを用いたイヌ血管肉腫に対する新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K05916
研究機関岐阜大学

研究代表者

森 崇  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40402218)

研究分担者 酒井 洋樹  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40283288)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードmicroRNA / 血管肉腫 / DDS
研究実績の概要

本研究の目的は、RNase耐性化学修飾miR-214 (miR-214/5AE) の血管肉腫に対する効果をin vivoにて検討することである。
初年度である2021年度は、マウス血管肉腫腹腔内播種モデルに対してmiR-214を腹腔内投与し、その効果を検討した。BALB/c Slc-nu/nuヌードマウスにRe21細胞(4×106個)をD-MEM培地(300μl)に懸濁し、右下腹部から腹腔内投与して移植モデルを作製した。細胞接種から3週間後にMRIを撮像して腫瘍形成を確認した。その後microRNAを3日毎に計4回腹腔内投与した。投与群(n=6)には2 nmolのmiR-214/5AEをLipofectamine と共に計4回(計8 nmol)腹腔内投与した。対照群(n=6)には非特異的micro RNAを同様の手技で投与した。最終投与から2日後に安楽殺し、血液および腫瘍組織を採材して実験に供した。
その結果、miR-214/5AEの腹腔内投与により腫瘍数および腫瘍重量が対照群に比べ投与群で有意に減少することが確認された。腫瘍組織のp53およびCleaved Caspase-3の発現量が投与群で増加傾向であることがwestern blottingで示された。さらにKi-67陽性細胞率は投与群で有意に低いことが免疫組織染色から明らかとなった。つまり、miR-214/5AEは生体内においてもHSAに対してアポトーシスや細胞増殖抑制により抗腫瘍効果を示すことが示された。さらに各群間の体重変化に差がなく、血液検査でも顕著な副作用は認められなかったため、本研究においては忍容性があったと考えられる。
犬での自然発症症例での検討時には静脈内に投与することを考慮し、今後マウスでの静脈内投与での忍容性と効果について検討していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画では、初年度はマウスでの検討を行う予定であった。現状その計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

当初計画では、2年目以降は犬の自然発症例での検討を進める予定となっている。
ただし、現在検討している腹腔内投与の他に静脈内投与が可能となれば、治療の選択肢が大きく広がることから、マウスでのmiR-214/5AEの静脈内投与による忍容性および効果の検討を追加して行うのが妥当であると考えている。

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公開日: 2022-12-28  

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