研究課題/領域番号 |
21K05948
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
吉永 圭介 熊本高等専門学校, 生産システム工学系BCグループ, 准教授 (30513238)
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研究分担者 |
大場 真己 東京農工大学, 農学部, 特任准教授 (30816559)
水谷 哲也 東京農工大学, 農学部, 教授 (70281681)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | セルパンニング / インターナライズ / パラトープ解析 / VeroE6 |
研究実績の概要 |
令和4年度は、令和3年度に発現向上を目指してN末端領域をフォールディングしやすい配列に改良した凸面ライブラリと、研究分担者によって調製されたFIPVを用いて、FIPV結合クローンのセレクションを3ラウンドおこなった。セレクション時は、使用するブロッキング剤、結合クローンの溶出法の改良をおこなった。その結果FIPV結合クローンが8種類得られ、ELISAによるFIPV結合活性、クローンの塩基配列解読をおこなった。クローンの抗原結合部位(パラトープ)のアミノ酸配列の解析からパラトープの配列の特徴がわかった。 凹面ライブラリについても、インバースPCRを応用した方法でライブラリ構築を完了させ、ライブラリの評価をおこなった。セレクションに使用する培養細胞(VeroE6)の系を立ち上げた。VeroE6に結合およびインターナライズするクローンのセレクションを2ラウンドおこなったところ、実際にVeroE6細胞内からファージを回収することができた。現在、クローンのパラトープ解析のために必要な塩基配列解析をおこなっている。さらに各クローンについてVeroE6細胞へのインターナライズ活性の定量的評価をおこなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では年度内に、細胞にインターナライズするクローンのセレクションと解析、凹面/凸面クローンのカップリング(ヤヌス化)、ヤヌス化後の結合能解析の予定であったが、諸般の事情によりクローンの取得に時間を要しヤヌス化まで到達できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
FIPV結合クローンの凸面と、VeroE6インターナライズクローンの凹面を遺伝子レベルでカップリング(ヤヌス化)する。ヤヌス化後のクローンについて、FIPV結合能、VeroE6へのインターナライズを確認する。両性質を保持していた場合、FIPVをVeroE6に感染(または導入)させることが可能かを解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、FIPVをVeroE6に感染させる解析で必要な物品の購入を予定していたが、ヤヌス化まで進まず、必要とする時期が先に延びたため。使用計画については、令和5年度に感染実験の遂行のために使用予定である。
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