バーチャルスライド(WSI)はデジタルデータとして病理組織標本全体を観察することができる。すなわち成書に掲載されている典型病変の切り取り画像とは異なり,一枚の切片上の多様性を確認することができる。牛呼吸器病症候群では複数の要因が様々に関与し,複雑な病変を形成していることからWSIを活用したデータベースの構築は,過去の様々な症例の病理組織像を比較することを可能にし,病理学的診断の効率化および標準化が可能になる。また,それぞれの画像に症例の詳細情報,病理組織学的所見および病原検査結果等がメタデータとして付与されているため,病理組織学的検査の学習用資料としても活用が可能である。
|