研究課題
基盤研究(C)
関節リウマチは女性優位な病態性差を持つ疾患である。我々は、女性ホルモンのエストロゲンとその受容体ERαの機能に着目し、関節リウマチの性差構築機構を明らかにするため、遺伝子改変マウスを用いてゲノムワイドな解析手法により研究を行った。その結果、滑膜マクロファージのERαは、細胞内代謝を活性化し細胞死を誘導することで関節炎の悪化に寄与していることが明らかとなった。
動物生命科学
病態における性差は古くより知られているがその分子機構は不明な点が多い。また、多くの治療法は男性基準であることが多く、性差を考慮した医療の確立が重要であると考えた。本研究では、性差が明確な代表的な疾患である関節リウマチに関して研究を行い、女性ホルモンによる性差構築機構の一端を明らかにした。さらに詳細なメカニズムが明らかになれば、女性を対象としたテーラーメイド医療への展開、性差を考慮した治療ガイドラインの制定など多岐に渡り発展することが期待される。