近年、うつ病罹患者数の増加が社会問題となっている。うつ病罹患者数は男性より女性の方が2倍程多いにもかかわらず、雌のうつ病モデル動物は最適なものが確立されていない。そのため、女性のうつ病の病態メカニズムに関しては、未だ不明点が多い。そこで、本研究課題において周産期における女性のうつ病を模倣する新たなうつ病モデル雌マウスを開発することを目的に実験を行った。 具体的には、周産期の雌マウスに対して慢性社会的敗北ストレス負荷を試みた。その結果として、オトリ雄マウスを伴う慢性社会的敗北ストレスを負荷した周産期雌マウスが高率に社会的回避行動やスクロース嗜好性の低下等のうつ様症状を示すことを明らかにした。
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