研究課題/領域番号 |
21K06005
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
|
研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
江藤 智生 公益財団法人実験動物中央研究所, 生殖工学研究室, 室長 (30370175)
|
研究分担者 |
高橋 利一 公益財団法人実験動物中央研究所, 動物資源技術センター, センター長 (90206863)
外丸 祐介 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (90309352)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 膜融合 / 顕微授精 / 電圧の印可 / 精子 / アクロソーム / 卵子 / 凍結保存 / 電動・自動 |
研究成果の概要 |
マウスやラットへの顕微授精(ICSI)は、産子獲得の為の受精卵作製に用いるが、体外受精に比べ胎子発生率は低い傾向である。要因として物理的障害や化学的な毒性が考えられる為、人工的な細胞膜融合を介した授精法を研究した。 まず、精子の先体除去法を検討した。次に、オートマニピュレーターを用いて、顕微授精の動作を電動化・自動化した。また、顕微授精するマウス卵子の凍結保存法を新規開発した。卵子と精子を圧着して電圧印可と、精子を振動させる自然現象の再現では授精は確認されなかった。しかし、卵子に先体除去精子を圧着したまま1分間保持させると、卵子の一部に授精と発生が確認された。
|
自由記述の分野 |
生殖工学、発生工学、実験動物学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マニピュレーターの電動化・自動化は、顕微授精を含む顕微操作全体の、再現性の向上につながる。マウス卵子の新規凍結保存法は、体外受精・顕微授精に良好な状態の卵子提供がいつでも出来、遺伝子資源の保存や個体の計画生産および生殖補助医療につながる。 今回の研究では、低率ながら膜融合を介した授精から発生が確認された。この結果は、物理的障害や化学的な毒性を廃した顕微授精法の第一歩を示す。さらに研究が進み、膜融合授精法が確立すれば実験動物の、個体の計画生産や遺伝子資源の保存に貢献できる。さらにヒトの不妊治療や、家畜の計画生産、愛玩動物および絶滅危惧種の繁殖などへ応用が期待できる。
|