Crytpdin-4(Crp4)はマウスの小腸で発現しているα-ディフェンシンの一つである。負に帯電した脂質二重層に対してCrp4を作用させると低分子の膜透過性が上がる。同時にCrp4自身も膜を透過する。そこでCrp4が脂質二重層を透過する時の分子間相互作用を明らかにし、Crp4の膜透過と低分子の膜透過性の亢進との関係に関する知見を得ることを目的として膜形成シミュレーションを行った。形成された膜中にCrp4が見出されたMDのデータ分析により、水、イオン、脂質のhead group、蛍光色素などの低分子の空間分布および分子間相互作用の特徴を明らかにした。
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