sPLA2-IIEは寒冷曝露時に脂肪組織から分泌される細胞外小胞のリン脂質を標的として高度不飽和脂肪酸 (PUFA)を動員し、褐色脂肪細胞の活性化や白色脂肪細胞のベージュ化を促進してエネルギー消費の亢進に寄与するものと想定された。sPLA2-IIIの欠損は2型免疫の亢進による脂肪細胞のベージュ化を通じてエネルギー消費を高め、肥満の病態に抑制的に作用する可能性が示唆された。また大腸上皮に発現しているsPLA2-Xが、腸内細菌叢の調節を介してω3 PUFA-短鎖脂肪酸の相互作用を制御し、それによって二次的に全身の代謝に影響を与えることを明らかとした 。
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