胚中心B細胞で特異的に発現誘導される糖脂質CD77に関して、その機能的な解析を行うため、B細胞抗原受容体(BCR)シグナル伝達に対する影響を調べた。細胞には、CD77生合成酵素遺伝子A4GALTの野生型や変異型を用いて、異なる糖脂質発現プロファイルを持つ細胞を樹立し、その糖脂質の違いを元に、機能を解析した。 CD77はSignal capacitorとされるアダプター分子であるが、ヒトB細胞のBCRシグナルにおいては、CD19の糖鎖発現を変化させ、CD19およびその下流でのシグナル伝達を抑制する活性を持つことヶ明らかとなり、そのために必要となるN結合型糖鎖付加部位も明らかとなった。
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