減数分裂期の染色体分配には、二本鎖DNA切断(DSB)の修復が生む相同染色体の交叉が必須である。その制御機構の解明を目的に、減数分裂異常のゼブラフィッシュENU変異体imoを調べた。mcmdc2ノックアウトとの相補テストによって原因遺伝子を同定し、シナプトネマ複合体のSycp1とSycp3、およびDNA recombinaseのDmc1、DSBマーカーのリン酸化ヒストンH2AX、DNA修復タンパク質Msh5、テロメアの動態を解析した。その結果、この変異体ではDSB修復中間体の形成・安定化が異常となることが示唆された。また、卵母細胞では染色体の異数性は起こるものの卵形成は進むことがわかった。
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