研究課題
本研究課題では、当該年度において好中球特異的(LsyM-Cre)可視化マウスの作出を完了した。Ly6GやGr-1といった顆粒球マーカーとも合わせて解析したが、一部で予想外のpopulationが存在することも判明し、興味深い結果となった。しかし、本学の二光子レーザー顕微鏡の故障により予定していたin vivoイメージングを達成できなかった。Rap1シグナルの構成因子の一つ、Mst1を好中球特異的にノックアウトしたマウスの作出を完了し、腹腔内LPS投与による解析を進めた。また前年度より各種ノックアウトマウスの骨髄由来の好中球を精製してin vitro解析を進めていたが、好中球特異的Talin1ノックアウトマウスの骨髄由来細胞ではTalin1のノックアウトが不十分であったため、細胞調整の段階で再検討を要した。パーコール等を用いた遠心分離による一般的な好中球精製(濃縮)では純度が80-90%程度で、実験ごとのブレも大きいことから、磁性粒子と抗体による精製法に切り替え、解析を行った。しかし、in vitroでは細胞調整時の影響を排除することは以前難しい。NETosisの定量的画像評価に関しては再現性やデータ取得方法そのもの、解析方法に課題はあるものの、画像AI解析技術の進歩により報告が近年増えてきた。コマーシャルベースのソフトで既に大量の画像を学習させ、分類させることも可能となってきていた。そこで、より生理的な血管内の血流を模倣した条件下での解析を進めた。インテグリン-Rap1シグナルを解析する上で、好中球よりも所属研究室で研究マテリアルが揃っているT細胞でflowイメージング系を立ち上げ、これまでの成果をCell Reports (2023) Jun 27;42(6):11258に報告した。
関西医科大学 プレスリリース
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