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本研究は、原始的な形態をもつシダ植物小葉類の茎と根の分枝メカニズムを解明し、両器官の起源を探ることを目的とした。解析の結果、茎と根は異なる器官でありながら同一の分枝動態を示し、比較可能であることが明らかとなった。さらに、植物ホルモンであるオーキシンが小葉類の根の形態形成に重要な役割を果たし、維管束植物の根はオーキシンが関与する共通の維持機構が保存されている可能性が推測された。これらの成果は、初期陸上植物の軸状器官が、やがて地上部と地下部へと分化し、茎と根という普遍的な植物器官へと発達したという仮説を、生きた植物種からも支持するものであり、今後の生理学的・分子遺伝学的研究への発展が期待される。
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