研究課題
研究期間(令和3-5年)はコロナ禍で研究課題は変更せざるを得なかった。太平洋のマダイ属1種の分類学的再検討から、骨格の形態や遺伝解析から本属は大西洋のマダイ属ではなくChrysophyrs属(新称太平洋マダイ属)に帰属すべきで、北半球と南半球のものはそれぞれ1種で2種とし、南半球はでは1種2亜種とした。本属魚類はミトコンドリアによる解析では東アジア,オーストラリア,およびニュージーランドで異なっていた.また、フエフキダイ科メイチダイ属(Gymnocranius)魚類のミトコンドリアのCOIの解析結果によりインド・西部太平洋には、13種が有効であり4種が未記載種であった。更に国際機関FAOから最重要な要請であった検索表を作成した。東アジアArea61の魚類相の起源に関して、多くは熱帯だった古テーチス海(現地中海)や北方起源の海産魚の2起源が多いが、降海性魚類であるサケ科ニジマス属(Oncorhynchus)ヤマメ・アマゴや,イワナ属(Salvelinus)イワナ類似種群(4亜種)は、東アジアの魚類相の起源はNGSのMig-Seqにより通常の系統樹とSplit Treeの解析から、北方から東アジアの大陸に沿って九州地方にも古い起源の遺伝系統が示唆された。サクラマス類は4亜種だが,ミトコンドリアの解析では6遺伝グループであることが判明し、またイワナ類も4亜種が知られ、約17遺伝グループを確認し、日本の各地で固有な地理的遺伝系統を確認した。2023年の夏にHard Discが雷でクラッシュした。春のBack Upからほぼ元にもどし、正しい東アジアの固有魚類リストは約1400種弱あり、准固有種を入れると1770種、2020年までの報告分を追加すると,東アジアの魚類相リスト(Area61)は約5300種であることが判明した。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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