日本列島には南方系魚類と北方系魚類を起源とする魚類と、更に温帯域に適応した魚類がみられた。東アジアの豊かな魚類資源、世界でも有数の漁獲量の多い魚種は東アジアの固有性魚類であった。この東アジアの魚類相や資源がどのように形成されたのかは興味深い。正確に種を同定して国際間で資源管理や保全が基本であるが、ありふれた魚、例えばタイ科マダイでさえ分類学的に問題があった。実は東アジアの固有性魚類を把握することが今後の資源管理に有効であり、東アジアの魚類相とその起源を探求することは興味深く、南方系魚類と北方系魚類を起源とする魚類相を把握することが今後の資源管理に役立つことが判明した。
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