今年度は、ddRAD-seqの解析を進め、論文化のために原稿の執筆を進めた。おおよその原稿は出来上がりつつあり、2024年度中には、国際誌に投稿予定である。また、長野周辺の交雑帯をはさんだ北日本系統と中部日本系統の個体群からそれぞれ2地点、10個体を採集し、肝臓や筋肉など多くの組織からRNAを抽出し、RNAのクオリティを確認した後に、約40個体分のサンプルのRNA-seqの解読を進めた。すでに十分な量と質のRNA-seqのデータが得られており、現在、クオリティチック、アダプター配列除去、アッセンブルまでが完了している。これらのContig配列のアノテーションを行うために必要な有尾類などのゲノム情報を集めている。アノテーションがおわれば、特定の機能遺伝子が交雑帯を超えて、選択的な遺伝子浸透が生じていないか検討する。
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