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2023 年度 研究成果報告書

複数の小規模・大規模交雑がもたらすイモリの網状進化とモザイク的な集団構造の検証

研究課題

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研究課題/領域番号 21K06321
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関琉球大学

研究代表者

富永 篤  琉球大学, 教育学部, 教授 (60452968)

研究分担者 松波 雅俊  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60632635)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードアカハライモリ / 網状進化 / 交雑 / 遺伝子浸透 / ゲノムワイド解析
研究成果の概要

アカハライモリの分布域全域での核ゲノムに見られる遺伝的変異を調査するために、全国から得られた130個体のDNAを用いて、ddRAD-seqによるSNP解析を行った。Admixtureと主成分分析の結果、本種は、大まかに北日本、中部日本、西日本の3グループに区分され、さらにそれぞれのグループ内にもサブグループが見られることが分かった。f4-testの結果、中部日本グループは北日本と西日本グループの双方から遺伝子浸透の影響を受けていることが確認された。このほか、RNA-seqを行い、適応的遺伝子が交雑帯を超えて、遺伝子浸透して、広がっているか否かの検証を進めている。

自由記述の分野

生物多様性・分類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年のゲノム解析技術の発展に伴い、多くの生物が過去に交雑に伴う網状進化を経験して、それが現在の種や集団の遺伝的組成にも影響していることが明らかになっている。本研究では、アカハライモリの分布域全体で、初めてゲノムワイドなSNP解析とRNA-seq解析を行うことにより、本種でも過去の系統間の交雑とそれに伴う遺伝子浸透により、集団間の網状進化が起きたことが明らかとなった。これらの結果は、本種の進化プロセスだけの知見にとどまらず、多くの野生動物でも実際にはこれまで考えられてきた以上に複雑な進化プロセスを経て、現在の集団構造が形成されてきたことを示唆しており、この点に学術的意義や社会的意義がある。

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公開日: 2025-01-30  

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