• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

種間比較に基づくカワスズメ科魚類の兄弟間対立を取り巻く生活史進化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K06346
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

佐藤 駿  総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 日本学術振興会特別研究員(PD) (30845821)

研究分担者 沓掛 展之  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (20435647)
安房田 智司  大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (60569002)
丸山 敦  龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (70368033)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードきょうだい間攻撃 / 子育て / 種間比較 / 古代湖 / カワスズメ科魚類
研究実績の概要

本プロジェクトはカワスズメ科魚類(シクリッド)を対象にして、きょうだい間闘争の進化と闘争の進化が生活史形質、特に卵形質(卵サイズや卵数)にもたらす影響を種間比較から検討するものである。また、必要に応じて研究対象をタンガニイカ湖のカワスズメ科魚類以外のカワスズメ科魚類にもその対象を拡張する予定である。本年度は、新型コロナウイルスの影響により滞っていたザンビア共和国タンガニイカ湖での潜水野外調査を行った。調査では、親保護下のカワスズメ科魚類の幼魚の行動観察を中心に実施し、水中ビデオカメラを使用して撮影した動画データを解析中である。また、親個体の体サイズ、卵数、卵サイズなどの生活史形質データを収集した。このデータ収集には、現地漁師から対象種のサンプルを購入するという方法を使用し、効率的に収集することができた。解析に必要な対象種の系統関係について、当初は本プロジェクトで作成する予定だったが、先行研究で必要な系統情報が公開されたため、方針を変更し、これを利用することにした。子育て行動と卵形質の進化的相関については、必要な情報が収集できたため、現在論文として執筆中である。きょうだい間攻撃の種間比較についても解析と一部データ収集が終了し次第、論文として発表する予定である。また、タンガニイカ湖以外のカワスズメ科魚類である南米原産のディスカスSymphysodon aequifasciatusの飼育実験も行った。水槽内で本種を繁殖させ、子育て行動や本種に特異的な粘膜給餌行動ときょうだい間対立の関係について、検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響により、初年度の調査が実施できなかったため、予定よりも進捗が遅れている状況である。しかしながら、卵形質のデータ収集には現地漁師からのサンプル購入により効率的に進めることができ、生活史形質のデータ収集には一定以上の進捗が見られた。

今後の研究の推進方策

最終年度である2023年度においても、データを収集するために野外調査を実施する予定である。特に、今年度の調査は未だ収集できていない対象種幼魚の安定同位体のデータを集中的に収集する予定である。調査期間は、まだ未確定な部分もあるが共同研究者と累計し、3ヶ月ほどを予定している。

次年度使用額が生じた理由

一部の研究計画に遅延が生じたため

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Cooperative breeding in <i>Neolamprologus bifasciatus</i> , a cichlid fish inhabiting the deep reefs of Lake Tanganyika2022

    • 著者名/発表者名
      Satoh Shun、Saeki Taiga、Kohda Masanori、Awata Satoshi
    • 雑誌名

      Ecology of Freshwater Fish

      巻: 31 ページ: 640~649

    • DOI

      10.1111/eff.12658

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi