研究課題/領域番号 |
21K06347
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
佐藤 慎一 静岡大学, 理学部, 教授 (70332525)
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研究分担者 |
千葉 友樹 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (40847935)
塚越 哲 静岡大学, 理学部, 教授 (90212050)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 貝類 / 貝形虫類 / コア試料 / 環境激変イベント / 化石 |
研究実績の概要 |
本研究では、現代の大規模干拓や外来種侵入などの人為的撹乱と、地震や津波などの自然災害を対象に、環境激変イベントに伴う貝類群集と貝形虫類群集の種構成変化を長期定点観測で捉え、さらに遺骸集団や化石集団を併用して現在と過去の現象を比較することを目的とする。 本年度は、2021年6月に有明海奥部50定点および干拓調整池内16定点の採泥調査を継続的に実施した。また、同年10月には調整池においてHR型採泥器を用いて、2定点における海底堆積物のコア試料を採取するとともに佐賀大学においてレーザ回折式粒度分析装置を用いて層順ごとの粒度変化を明らかにした。現在は、コア試料を3 cmごとに切り出して、試料中に含まれる貝類と貝形虫類の化石の拾い出しを行っている。 浜名湖では、沿岸6箇所において2021年4月から2022年3月まで月1回の底生動物定点観測を継続するとともに、2021年6月に浜名湖全域11地点でエックマンバージ採泥器を用いた採泥調査を行い、貝類・貝形虫類の分布を明らかにした。また、2022年3月には1地点において海底堆積物のコア試料も採取した。 松島湾においては、2021年7月に宮城県東名海岸16定点における底生動物の定量調査を実施し、東日本大震災から11年目の底生動物の分布様式を過去のデータと比較した。さらに、予備的に採取した長さ2mの堆積物コア中の貝化石についても種構成の時間的変遷などを明らかにした。2022年3月には貝形虫類の調査のため、さらにコア試料を採取する予定だったが、直前に福島県沖地震により新幹線が不通となり、次年度に延期となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に予定していた調査計画のうち、韓国セマングム干拓の調査はコロナ禍のため実施できなかったが、それ以外の有明海・松島湾・浜名湖の調査は予定通りに行うことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
韓国セマングム干拓の調査に関しては、今年度に実施可能かどうかを、韓国仁荷大学校のHong, Jae-Sang名誉教授と協議している。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究は令和3年度から開始したが、本研究を申請後に令和2年度が最終年度であった別の科研費事業の延長が認められたため、令和3年度に実施した有明海採泥調査と松島湾生物調査への本事業からの支出が不要となった。これらの助成金は、引き続き次年度の継続調査で使用する予定である。
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