研究課題/領域番号 |
21K06358
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
近藤 恵 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (40302997)
|
研究分担者 |
藤田 祐樹 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 研究主幹 (50804126)
太田 圭 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (30908520)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 旧石器時代 / 縄文時代草創期 / 縄文時代早期 / 石器 / 土器 / 動物骨 / 有機質試料 |
研究成果の概要 |
根堅遺跡の2016年の再調査により、1960年代に発見された浜北人骨と共に埋存されていた動物骨の包含層の残分が確認された。本研究により、これらの動物骨の一部を回収したところトラの化石骨片1点が確認された。前再調査の際に採取されたオオカミの化石骨と共に重要な発見物となった。堀谷洞窟遺跡の発掘調査においては、試掘抗において相当量の再堆積物が確認されたが、下位に元来層の存在を確認するに至った。また、再堆積層中から300点を超える土器片、動物化石骨片等が回収され、そのうち縄文草創期と早期に遡る可能性のある土器片がそれぞれ3点と4点確認された。これにより、当遺跡が縄文草創期に遡る可能性が強く示唆された。
|
自由記述の分野 |
自然人類学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本州唯一の旧石器時代人として知られる浜北人が発見された根堅遺跡において、学術的に重要と思われる動物骨が新たに発見された。また、以前より研究者の間でも関心の高かった堀谷洞窟遺跡において、学術的発掘調査に初めて着手した。試掘抗の調査により、当遺跡の歴史的な様相が少しずつ明らかになるとともに、最下層に浜北人により近い時代の層が存在する可能性が窺われる状況となった。この先、当遺跡の最古層の調査がさらに進めば、日本列島における人類の起源に関わる重要な資料の発見に期待をもち得る状況となった。
|