研究課題/領域番号 |
21K06368
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
北村 真吾 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 室長 (80570291)
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研究分担者 |
榎本 みのり 東京工科大学, 医療保健学部, 講師 (60415578)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 概日リズム / 出生後環境 / メラトニン |
研究実績の概要 |
本研究では,概日リズム機能と密接な授乳形態と光環境に着目し,出生後1年間の縦断的評価を行い,クロノタイプ及び概日リズム確立時期に寄与する出生後要因を明らかにする目的で実施される. 本年度は簡易型分光放射照度計の精度評価を実施した。この分光放射照度計は浜松ホトニクス製のミニ分光器C12880MAを搭載し、波長分解能15nm(max)で340~850nmの帯域に感度を持つが、出力の電圧値に任意値であるため、標準分光放射照度計CL-500A(コニカミノルタ)と外部基準として、キセノン光源装置LAX-103(朝日分光)を用いた回帰直線から放射照度を得る回帰係数を得た。クロノタイプ評価尺度として、標準的な朝型夜型質問紙(MEQ)を簡便に実施可能な短縮版MEQ(rMEQ)の日本語版を作成した。原著者の許諾のもと、一般成人2213名を対象としたMEQの調査データからrMEQを再構成し、確認的因子分析で一因子構造を確認した。また、内部一貫性としてCronbach's αおよびMcDonald's ωがそれぞれ0.168、0.654であり一定の信頼性を有することが示された。さらにMEQとrMEQで有意な相関がみられ(ρ=0.883, p<0.001)、クロノタイプ3群(朝型、中間型、夜型)の判定で77.6%の一致率がみられた(Cramer's V=0.643, Weighted Cohen's κ=0.72)。以上からrMEQは一定の妥当性を有する日本語版クロノタイプ評価尺度であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19流行に対する安全性確保の測定延期に加えて評価系の確立に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
スケジュールの遅れの対策として、在宅で養育者による測定を想定していた定期測定について、実験室への短期滞在を実施し、研究スタッフ側で測定をサポートすることを検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
測定系の確立に遅れが生じたことから次年度使用額が生じた。早急に測定を実施する。
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