研究課題/領域番号 |
21K06409
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡 雄一郎 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 講師 (30614432)
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研究分担者 |
佐藤 真 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 教授 (10222019)
滋野 修一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90360560) [辞退]
谷口 学 大阪大学, 大学院医学系研究科, 技術専門職員 (30397707)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 領野間回路 / 回路形成 |
研究実績の概要 |
皮質-基底核-視床-皮質(CBTC)ループと皮質-視床高次核-皮質(CTC)ループは運動の調節および感覚運動連合学習に重要な回路である。本研究は、1次体性感覚野(S1)と1次運動野(M1)を直接に結ぶ三層からなる重層的連合回路がこれら2つのループを結ぶ機能回路に相当すると仮定し、重層的連合回路の各層から運動野局所回路への接続様式を解明することを目的とする。同一個体内で各層の入出力回路の構造を比較するため、独自に作製したノックイン・マウスと種々のアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターあるいは子宮内電気穿孔法を組み合わせて用いる。 令和4年度は以下の実験を進めた。三層の各層からの軸索投射パターンを解析する実験では、各種レポーターAAVの作製と注入を行い、良好なシグナルを得られる条件設定を行っている。M1での後シナプス細胞を同定する実験では、長距離の回路では効率があまり高くなかった経シナプストレーサー分子による手法に替えて、シナプス間隙でのGFP再構成を用いたGRASPによる検出、および順行性経トレーサーであるAAV1を用いた手法について検討し、最適化を行っている。M1でのシナプス構造の電子顕微鏡解析については、dAPEX2によるシナプスの可視化について予備実験を始めている。なお、年度の初めに、改修した新動物実験施設にマウスを移動するにあたり、全系統について胚移植を経て個体化を行う必要があったため、年度前半は主にマウス系統の回復に費やし、予定通りに進められなかった部分もあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
改修した動物施設への動物系統の移入(胚移植)からの系統回復に時間がかかり、年度前半は予定通りには進められなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
各実験において効率の良い検出方法を確立次第、1次体性感覚野S1の各層から1次運動野M1への投射パターンとM1での後シナプス細胞を比較する実験を精力的に進める。併せて、シナプス構造の解析についても本実験を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
改修した動物施設への動物系統の移入(胚移植)に伴う系統回復に時間がかかり、その間は抗体などの実験試薬や消耗品などの消費が減少したために次年度使用額が生じた。繰り越した分は、令和5年度請求分と合わせて、やや遅れ気味の進行を取り戻すよう、当初予定していた実験の遂行に使用する予定である。
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