腎交感神経終末におけるシュワン細胞の特徴的な形態に着目し、神経終末・シュワン細胞・動脈平滑筋の三者間の形態的解析とその構築に関わる接着分子の探索を行った。腎神経終末の細動脈部では尿細管部と異なり、軸索を覆うシュワン細胞突起の神経終末部が窓のように標的側に開口していた。また、ラットシュワン細胞IFRS1細胞のRNA発現リストを元にNG2/CSPG4の発現分布を確認したところ、終末シュワン細胞窓で付近でNG2/CSPG4の局在が欠如していた。以上のことから、腎神経終末においてニューロン・シュワン細胞・標的細胞の三者間シナプス構築を支持する接着分子群の構成が交感神経作用に影響する可能性が示唆された。
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