がんは長年日本人の死因の第一位であり、その効果的な治療法の開発は喫緊の課題である。抗がん剤を用いた化学療法は外科手術および放射線治療に並ぶ重要ながん治療法の1つであるが、正常細胞に対しても毒性を示すため副作用が問題となる。本研究ではがん細胞内に集積しやすい銅イオンに応答して薬効を発現するsiRNAを開発した。本人工siRNAは細胞内の銅イオン濃度に依存してがん関連タンパク質Cyclin B1のmRNAをノックダウンするため、正常細胞にほとんど影響を与えることなくがん治療に用いることが可能である、将来的には担がんマウスモデルを用いたin vivo実験により、抗がんsiRNA医薬として評価する。
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