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2023 年度 実施状況報告書

LSD阻害剤の創製:LSD1阻害剤の創薬展開およびLSD2機能解明の基盤構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K06461
研究機関安田女子大学

研究代表者

松野 研司  安田女子大学, 薬学部, 教授 (50433214)

研究分担者 梅原 崇史  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (20415095)
川瀧 智之  山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (20303406)
大野 修  工学院大学, 先進工学部, 准教授 (20436992)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードLSD / 創薬 / 抗がん剤 / 構造活性相関 / エピジェネティクス / S1024 / S1025
研究実績の概要

ヒストン中のメチル化リシンを脱メチル化する酵素lysine specific demethylase (LSD)のうち、LSD1は、各種がん細胞の増殖や浸潤能に関与しており創薬標的として期待されている。一方でLSD2の機能には、未知な点が多い。すでに本報告者は、独自にLSD1阻害剤cis-1およびLSD2阻害剤trans-2を見出しており、既知阻害剤と比較しても最強部類に属している。そこで、①LSD1阻害剤cis-1を医薬品リード化合物として進化させるとともに、②LSD2阻害剤trans-2の進化によりLSD2機能解明の基盤を構築することを目的として研究を展開している。
①に関しては、これまでに蓄積した構造活性相関を踏まえ、新たな誘導体の設計と合成を実施した。②に関しては、trans-2の構造的特徴である酸性官能基Zに着目し、誘導体合成を展開した。また、阻害剤とLSD2複合体の結晶作成を検討し、X線結晶構造解析が可能と思われる結晶を取得した。
さらに今年度は、昨年度に論文発表(ACS Med. Chem. Lett. 2022, 13, 1485-1492)したcis-4-Br-2,5-F2-PCPA(S1024)およびtrans-4-Br-2,5-F2-PCPA(S1025)のプロファイルが注目を集め、東京化成工業より研究用試薬として市販化された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

LSD1阻害剤は目標に到達した。LSD2阻害剤は、各種評価には充分に活用可能である化合物を見出しているが、LSD2の機能解明の検討には至らなかったことが理由である。

今後の研究の推進方策

LSD2阻害剤に関しては、これまでに得られている化合物を活用し、LSD2機能解明に取り組む。また、今年度に得られた阻害剤/LSD2複合体結晶のX線構造解析を実施し、LSD2に対する結合様式を解明するとともに、新たな化合物設計(SBDD)に反映させる。
これまでの研究成果に関しては、国際学会を含む複数の学会で発表するとともに論文としてまとめる。

次年度使用額が生じた理由

LSD2機能解明に関する研究への着手が遅れたため。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 備考 (4件)

  • [備考] 医薬化学研究室

    • URL

      https://www.ns.kogakuin.ac.jp/iyaku/

  • [備考] エピジェネティクス研究用のリシン特異的脱メチル化酵素 (LSD)阻害剤

    • URL

      https://www.tcichemicals.com/assets/brochure-pdfs/Brochure_PP037_J.pdf

  • [備考] エピジェネティクス研究用生理活性小分子

    • URL

      https://www.tcichemicals.com/JP/ja/c/11404

  • [備考] リシン特異的脱メチル化酵素 (LSD)阻害剤

    • URL

      https://www.tcichemicals.com/JP/ja/product/tci-topics/ProductHighlights_20230626

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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