ベンゾシクロブテン(BCB)誘導体の熱反応により生じるオルトキノジメタンの分子内Diels-Alder反応を鍵として、シスCD縮環型ステロイド骨格を構築する方法論について検討を行った。本鍵反応の基質化合物については、A環相当BCB化合物とD環相当アルデヒドとのアルドール反応を経由して、合成することができた。また、その熱反応についても検討を行い、目的とするシスCD縮環型ステロイド骨格を構築することに成功した。 また、D環上の酸化変換を念頭に置いたモデル化合物を用いて、天然物アンドラスチンのD環と同じ構造へ導くルート探索を実施するとともに、アンドラスチン類縁体のFTase阻害活性評価へと展開した。
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