製剤中に微量に残留している揮発性有機化合物(残留溶媒)を簡便かつ迅速に定量分析する新規スクリーニング分析法を開発した。粉末状にした製剤試料をピペットチップ内に固定し、シリコンセプタムで密閉した後に、針型濃縮デバイスを用いて残留溶媒の捕集・濃縮を行った。捕集した残留溶媒はガスクロマトグラフ―水素炎イオン化検出器により定量分析を行った。 疎水性が高いクラス1残留溶媒については、粉末状とした製剤試料を微量の水に溶解させ、針型濃縮デバイスを用いる小型のパージ・トラップ装置による捕集も検討した。これらの方法は、非常に簡便かつ迅速な操作ながらも基準値濃度以下の残留溶媒を定量分析可能であった。
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