飽食や高齢化に伴い、肝臓の脂肪化という病態が問題となってきた。興味深いことに、加齢依存性の脂肪肝も報告されてきている。脂肪性肝疾患は線維化を発症し、肝硬変、肝がんへと重症化する可能性があるため、その発症機構の解明は急務である。本研究では、加齢依存性の疾患について寿命が半年であり、老化研究で注目されているモデル生物アフリカメダカを用いて解析した。肝臓の組織解析から、アフリカメダカの肝臓では、孵化後、脂肪肝を発症すること、加齢とともに蓄積した脂肪が消失していくこと、そして、逆に線維化が進むことを見出した。これらの結果は、アフリカメダカが脂肪肝の解析に有用なモデルとなることを示唆している。
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