研究実績の概要 |
申請者はこれまで、mVam2やRab7など、オルガネラ・ダイナミクスを担う分子やエンドソームの酸性化を担うプロトンポンプV-ATPaseの個体レベルでの生理機能を明らかにする研究を展開してきた((Aoyama et al., Dev Cell 2012; Kawamura et al., Nat Commun 2012, Sun-Wada et al., J Cell Sci 2006, 2009; Circ. Res. 2010; Sci Rep 2015; Takahashi et al., Sci Rep 2017, Matsumoto et al., Sci Rep 2018, Noda et al J. Biol. Chem. 2023)。エンドソーム関連遺伝子欠損のもたらす表現型を解析している過程で高等動物細胞でのミクロオートファジーを発見し、細胞生物学の分野で注目される成果を得た。今年度、これらの欠損マウスを用いて、小腸上皮細胞の形態、空腸、回腸での蛍光デキストランの取り込み、エンドソーム・リソソーム間の小胞輸送のマーカータンパク質の局在、特にオルガネラの酸性化が取り込みやミクロオートファジーへの影響について、野生型と変異型のマウス間の違い、プロトンポンプ阻害剤の存在下・非存在下の違い等を詳細に解析した。また、RNAseq、トランスクリプトーム、プロテオームの手法による解析の準備も進めているところである。
|