時間薬物療法は、生体の日周リズムを考慮し薬の投薬時刻を設定することで治療効果を増大・副作用を軽減することを目的とした薬物療法である。しかし、投薬により日周リズムが変化し、時間薬物療法の有効性が低下することが指摘されている。本研究では、xCT阻害剤スルファサラジンを用い、低酸素誘導因子HIFに着目し日周リズム変動機構を解明を目的とした。本研究により、xCT阻害作用により日周リズムが誘導されることを確認した。また、日周リズムが維持される投与時刻、日周リズムが消失する投与時刻があることを明らかにした。以上より、反復投与を行う臨床への時間薬物療法の応用及び新たな治療戦略への発展につながると期待される。
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