尿中のL-FABP(Liver type fatty acid binding protein)値は近位尿細管の酸化ストレスを反映する指標となると考えられ、腎機能の変動を早期から反映する指標の候補として今回我々はL-FABPに着目した。 患者14人から17回分の化学療法時において尿検体を採取し、L-FABP値を測定した。患者によるばらつきが大きいものの、化学療法開始時のL-FABP値が高いほどその後の上昇割合が大きいことがわかり、臨床応用のヒントが得られた。今後はさらに検体数を増やして検討する必要がある。
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