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2021 年度 実施状況報告書

筋萎縮性側索硬化症の病態進行の鍵遺伝子の解明ー遺伝子治療を目指してー

研究課題

研究課題/領域番号 21K06681
研究機関摂南大学

研究代表者

金城 俊彦  摂南大学, 薬学部, 助教 (70758599)

研究分担者 倉本 展行  摂南大学, 薬学部, 教授 (60324092)
宇野 恭介  摂南大学, 薬学部, 講師 (30608774)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードapelin/APJ system / ALS / viral delivery / motoneuron subtype
研究実績の概要

当年度は、新型コロナ感染症の影響をうけ、予定していた動物実験に実施協力者が参加できず動物を用いた解析に大きな進展を得ることはできなかったが、動物実験の代わりに次年度に行う予定の実験を一部行った。培養運動神経細胞に対してAPJ受容体アゴニストをもちいてシグナル解析を行った。その結果、薬物刺激を行った運動神経細胞株であるNSC-34細胞において、ウエスタンブロッティング法を適用し解析を行ったところ、mTORC経路を抑制し、かつサイクリックAMP依存性のシグナル活性化を検出することができた。Apelin/APJシグナルにおけるこれらの経路の調節は知られておらず、次年度も継続して調査を行う。
また、遺伝子組み換え実験に関しては、おおむね順調に実施できた。アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた動物播種実験のため、APJ受容体などをサブクローニングしたベクターを作製した。本ベクターを用いてAAVを組み立て感染力を検討したところ、培養細胞に対して十分な感染力を確認した。AAVウイルスにより感染した培養細胞においてレポーターであるGFPの発現が確認できたので、ウエスタンブロッティング法を用いてAPJたんぱくを検出したところ、相当する分子量付近に発現が確認できた。しかし、分子量は細胞によって若干異なることが明らかとなったので、細胞により翻訳後修飾の種類が異なる可能性が示唆された。動物へ播種する際には慎重な判断が必要であることが明らかとなった。
本研究成果は、年度をまたいで次年度に発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナの影響により学内および学外での実験実施者を確保できず当初計画していた動物実験系が開始できなかったため。

今後の研究の推進方策

今後は、実施できなかったマウス運動神経の遺伝子発現解析実験を行う。得られた遺伝子発現変化を解析し、ALSにおける運動神経の生存に影響を与えるapelin/APJシグナルの寄与および因子解明につなげる。また、遺伝子解析によって得られた結果から逆行性ウイルスベクターや、CRISPR/Cas9を搭載したAAVを用いて、ALSモデルマウスへの投与ができる体制を整える。
また、計画書通り培養運動神経細胞を用いた細胞死モデルに対するapelin/APJシグナルの役割について検討するが、本研究成果より得られた翻訳後修飾についても様々な酵素を用いて解明する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナにより当初計画していた実験ができず、それに関する試薬や機器の購入を次年度に繰り越ししたため。

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公開日: 2022-12-28  

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