L-アスパラギナーゼによる治療を受けた小児血液がん患者より血清の提供を受け、血清中の抗アスパラギナーゼ抗体(IgG及びIgE)の抗体価を電気化学発光法で定量する方法を構築した。アスパラギナーゼ投与に伴い過敏症を発現した経験のある患者では、非発現患者に比べて有意に抗アスパラギナーゼIgG及びIgE抗体の抗体価が高値である事が明らかになった。過敏症発現に関してROC解析を行い、IgG及びIgEはROAUCが0.8程度であり、過敏症発現を感度高く診断できる可能性が示唆された。また、抗アルパラギナーゼIgE抗体について、抗体の細胞応答性をEXiLE法で評価したが、患者血清では応答性が確認されなかった。
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