本研究は、「THIKチャネル遠位C末端領域によるゲート制御機構の分子基盤の解明」を目的とした研究である。我々は、非天然光クロスリンクアミノ酸 4-azido-phenylalanine (AzF)を利用することで、まず、遠位C末端のLeu398がチャネル機能の制御に重要であることを見出した。また、ゲーティングに重要な膜貫通部位に位置するアミノ酸残基にAzF を導入したチャネルの機能解析から、Leu398へのアラニン変異によりAzF導入チャネルの紫外線応答が有意に変化することを見出した。以上により、遠位C末端領域が膜貫通部位の構造に影響を与え、その活性を制御することが明らかとなった。
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