sn-1 位にドコサヘキサエン酸鎖をもつホスファチジルコリン(DHAPPC)を有機化学合成してマウスに免疫し、DHAPPCに対する単クローン抗体mAb10G9を得た。mAb10G9は、ニューロンの軸索軸部と近傍の細胞内小胞を認識することがわかった。DHAPPCを含む細胞内小胞を部分精製し、プロテオミクス解析により、DHAPPCの生合成に関与するホスホリパーゼA1のABHD-Xを見出した。このABHD-Xの阻害剤処理により、ニューロン軸索軸部に対するmAb10G9の反応性が消失した。ABHD-Xに対する抗体を用いた免疫染色で、ABHD-Xの局在とmAb10G9エピトープの局在が一致した。
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