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2021 年度 実施状況報告書

マイクロバブル超音波法を用いた核酸薬経鼻投与による神経変性疾患の新規治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 21K06846
研究機関帝京大学

研究代表者

木下 千智  帝京大学, 医学部, 助教 (10567085)

研究分担者 青山 晃治  帝京大学, 医学部, 教授 (00420943)
鈴木 亮  帝京大学, 薬学部, 教授 (90384784)
松村 暢子  帝京大学, 医学部, 助教 (30317698)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード神経変性疾患 / microRNA / グルタチオン / 酸化ストレス / 経鼻投与 / マイクロバブル
研究実績の概要

本研究の目的は、神経保護作用を呈する核酸薬を効率よく簡便に脳内に送達させる画期的な投与法としてマイクロバブル超音波法を用いた経鼻投与により、未だ根治療法が存在しない神経変性疾患の治療に効果的であるかを明らかにすることである。マウスにおける神経変性疾患モデルにおいてマイクロバブル超音波法を用いた核酸薬経鼻投与が神経変性進行抑制、認知機能低下に対して有効かを立証していく。
神経変性疾患に共通の発症要因である酸化ストレスに対し、脳内における防御機構を担う内因性抗酸化物質グルタチオンの量的調節は、神経変性疾患に対する新規治療戦略における鍵となることが判明している。グルタチオン量調節には、膜輸送体EAAC1とその負調節タンパク質GTRAP3-18が不可欠であり、これまでの研究でそれらの発現量は同一のmicroRNAに異なる様式で制御されることを明らかにした。またこのmicroRNAの機能を抑制する核酸薬の投与により、脳における神経保護効果を上昇させることに成功している。
本研究においては神経保護作用を呈する核酸薬を効率よく簡便に脳内に送達させる画期的な投与法としてマイクロバブル超音波法を用いた経鼻投与を選択し、未だ根治療法が存在しない神経変性疾患に対する新規の治療法開発を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究ではマイクロバブル超音波法を用いた神経保護作用を呈する核酸薬の経鼻投与により、神経変性疾患に対する治療に効果的であるかを明らかにすることが目的である。マウスにおける神経変性疾患モデルにおいてマイクロバブル超音波法を用いた核酸薬経鼻投与が神経変性進行抑制、認知機能低下に対して有効かを立証する。
現在、核酸薬経鼻投与及びマイクロバブル超音波法の条件検討を行っているところである。しかしながら、同様の実験に関する前例がないことから、条件設定においては当初の予定より若干難航している。
そのため、他の研究グループによる報告が多数あり、条件設定がより簡易な神経変性疾患モデルマウス作成を前倒しして並行して行っている。現時点で疾患進行の指標である行動測定の評価まで進んでいる。こちらの計画は順調に進んでおり、計画全体としてはおおむね順調に進展しているとした。

今後の研究の推進方策

本研究ではマイクロバブル超音波法を用いた神経保護作用を呈する核酸薬の経鼻投与により、神経変性疾患に対する治療に効果的であるかを明らかにすることを目的とし、マウスにおける神経変性疾患モデルにおいてマイクロバブル超音波法を用いた核酸薬経鼻投与が神経変性進行抑制、認知機能低下に対して有効かを立証するまでの計画を策定している。
当初の予定通り、核酸薬経鼻投与及びマイクロバブル超音波法の条件検討を進めるとともに、神経変性疾患モデルに対する有効性の立証を進める。

次年度使用額が生じた理由

研究計画進行の一部が若干遅れたため、別の計画を前倒しして行ったので、それによる誤差が生じた。次年度では遅れている計画を進めるため次年度使用額を使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マイクロバブル超音波技術を用いたmiR-96-5p阻害薬の脳内送達による神経保護効果およびミクログリア活性への影響2022

    • 著者名/発表者名
      木下 千智
    • 学会等名
      第95回日本薬理学会年会

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公開日: 2022-12-28  

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