ペプチドをN 末端側より2 アミノ酸ずつ加水分解する酵素ジペプチジルペプチダーゼIII(DPPIII)が糖尿病における役割を解析した。DPPIII投与は腎機能障害の指標である尿中アルブミン量を、血糖値に変動なく有意に抑制できた。DPPIII で分解される血中ペプチドを網羅的なペプチドーム解析で探索したところ、C3b補体に由来するペプチドを同定できた。このペプチドは糖尿病時におけるdb/db マウスにおいて増加し、DPPIIIによって分解されることを同定した。この候補ペプチドがアナフィラトキシン作用を有しており血管内皮細胞に対してRhoAを活性化し透過性を上昇させることを明らかにした。
|