研究課題/領域番号 |
21K06864
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
森下 啓明 愛知医科大学, 医学部, 講師 (20621634)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 小胞体ストレス / 細胞生存 / 甲状腺濾胞細胞 / Imeglimin / BiP |
研究実績の概要 |
本研究では、新規小胞体ストレス応答因子として見出されたCIDE-Aの遺伝子発現がAMPK活性制御を介して小胞体ストレス下の甲状腺濾胞細胞生存/死に関与することを証明し、本経路を介した小胞体ストレス関連疾患の治療法開発を目的としている。CIDE-A - AMPK経路の詳細を調査する中で、Foxo1の抑制がCIDE-A発現を抑制することが判明し、CIDE-A発現調節経路の上流にFoxo1が存在する可能性が示された。また、ミトコンドリア機能改善薬であるImegliminと、小胞体シャペロンBiPの活性化薬であるBIX(BiP Inducer X)が、小胞体ストレス下におけるCIDE-A遺伝子発現増加を抑制し、細胞死を抑制する可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CIDE-A蛋白への直接的な作用ではないが、CIDE-A遺伝子発現調節を介して細胞死を抑制し得る薬剤を2種同定できている。また、これらの薬剤投与下における、CIDE-Aを含めた小胞体ストレス応答の概要も明らかになりつつあるため、全体としてはおおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでは、通常のPCCL3細胞(ラット甲状腺濾胞細胞株)を用いて、ImegliminおよびBIXの効果を検証してきたが、更にドキシサイクリン誘導CIDE-A-myc発現PCCL3細胞も併用し、CIDE-A遺伝子過剰発現に対する、上記薬剤の影響を検証していく。
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