研究課題/領域番号 |
21K06887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2023) 九州大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
孝橋 賢一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (10529879)
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研究分担者 |
山田 裕一 九州大学, 医学研究院, 講師 (00597643)
木下 伊寿美 九州大学, 大学病院, 医員 (50766186)
小田 義直 九州大学, 医学研究院, 教授 (70291515)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | SMARCB1 / SWI/SNF / epithelioid sarcoma / myxoepithelioid tumor |
研究成果の概要 |
SMARCB1の完全欠失を伴う腫瘍は、類上皮肉腫など極めて予後不良である。しかし、SMARCB1陰性ながら比較的予後良好で、主として女性の外陰部に好発する腫瘍群(myxoepithelioid tumor, MET)を見出した。組織学的にも類上皮肉腫が鑑別にあげられるが、比較的境界明瞭で、ERやPgRが陽性となる特徴を有する。分子生物学的にも、両者はクラスター解析で有意に異なるmRNAプロファイルを呈していた。METでは、ERやPgRのみならずARも有意に上昇している。一方、類上皮肉腫では、IDO-1など腫瘍免疫関連遺伝子の高発現を認め、免疫チェックポイント阻害薬の有用性が示唆される。
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自由記述の分野 |
人体病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
類上皮肉腫は予後不良の高悪性度軟部腫瘍であり、治療では広範切除に加えて化学療法や放射線治療など高度の侵襲的治療が選択されていた。しかし、その中で比較的予後良好な腫瘍群(myxoepithelioid tumor, MET)が見いだされ、類上皮肉腫とは分子生物学的背景も異なることが証明された。これらの腫瘍の治療には、侵襲的治療は限定的でよい可能性があり、社会的意義は大きいと考える。また、組織学的鑑別法という点でも、ERやPgRが有用であることを見出しており、鑑別は容易に行いうる点も意義があると考える。
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