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2022 年度 実施状況報告書

術前化学療法進行胃癌に対する治療効果とDNA修復関連蛋白REV7の発現との関連

研究課題

研究課題/領域番号 21K06894
研究機関北里大学

研究代表者

一戸 昌明  北里大学, 医学部, 講師 (80365163)

研究分担者 村雲 芳樹  北里大学, 医学部, 教授 (40324438)
櫻井 靖高  北里大学, 医学部, 助教 (50733101)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード胃癌 / REV7 / 治療効果
研究実績の概要

前年度に引き続き進行胃癌の手術検体におけるホルマリン固定・パラフィン切片を用いて、免疫組織化学染色を施行しREV7の発現の評価を行った。REV7は発現の程度を3段階で分類しscore化して評価した。前年度の症例と合わせ進行胃癌139症例(平均年齢69.7歳、男性92例・女性47例)を対象にREV7の発現を評価し、予後等の臨床病理学的因子との関連を検討した。結果として未分化型癌が、分化型癌に比してREV7scoreが高い傾向を示した。さらにREV7score低値群と高値群では、REV7score高値群は低値群に比して予後が不良であった。
前年度と同様に細胞増殖との関連を評価する為に細胞増殖能のマーカーであるKi-67も同様に免疫組織化学染色を施行し、腫瘍細胞1000個当たりの陽性率をlabeling index(LI)として算出し、REV7の発現との関係を検討した。現時点での検討ではREV7score高値群は低値群に比して、Ki-67LIが高い傾向が見られた。
また術前化学療法施行進行胃癌における化学療法前の生検検体における検討では、現時点で治療抵抗群が 治療効果群に比してREV7 scoreが高い傾向が見られ、Ki-67LIは治療抵抗群が、治療効果群に比して高値を示す傾向が見られた。現在培養細胞を用いた解析を行う為、胃癌細胞株においてREV7が発現していることをウエスタンブロッティングで確認を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までに進行胃癌139例のREV7の免疫組織化学染色の評価が終了し、胃癌におけるREV7の発現意義が一部明らかになった。術前化学療胃癌における免疫組織化学染色で、染色不良などで再染色が複数回必要な症例があった為、予想よりやや遅れている。

今後の研究の推進方策

進行胃癌におけるREV7の発現の検討は大部分終了した為、今後は術前化学療法後胃癌の治療前の生検組織と治療後の手術組織を中心にREV7の発現を検討する。
また胃癌細胞株においてREV7が発現していることをウエスタンブロッティングで確認し、CRISPR/Cas9システムを利用してREV7ノックアウト胃癌細胞株を樹立し、REV7発現の抗癌剤感受性への影響などを解析する予定である。

次年度使用額が生じた理由

前年度予定していた免疫組織化学染色がすべて終了していない為、予定していた胃癌培養細胞株を用いたin vitroの解析が遅れている。これらは今年度に行う予定である為、使用計画に大きな支障はないと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] REV7 in Cancer Biology and Management2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshiki Murakumo, Yasutaka Sakurai, Takuya Kato, Hiroshi Hashimoto, Masaaki Ichinoe
    • 雑誌名

      Cancers (Basel) .

      巻: 15 ページ: 1-15

    • DOI

      10.3390/cancers15061721.

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 原発性肺腺癌におけるREV7の発現と臨床病理学的因子、予後との関連2023

    • 著者名/発表者名
      林祥子、一戸昌明、櫻井靖高、村雲芳樹、佐藤之俊
    • 学会等名
      第112回日本病理学会総会

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公開日: 2023-12-25  

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