本研究では、酸化剤HIO4水溶液とFAM hydrazideを組み合わせ、PAS染色におけるSchiff試薬に互換となる新たな蛍光染色法PAFhy stainを開発した。この染色法と組織透明化/3次元イメージング技術であるCUBICと組み合わせることで、新たな3次元的イメージング法を開発した。この手法により大腸陰窩構造の3次元的構造の評価が正確かつ詳細に行えるようになり、陰窩炎・陰窩膿瘍における炎症の様式を詳細に観察できた。更に、本法を用いて定量評価した陰窩のねじれの構造の程度を指標に、これまでの2次元的診断では不可能であった炎症性腸疾患の正確な鑑別が可能となった。
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